「うちの子、絵本は好きなのに児童書を読みたがらなくて...」
「本を読むのが苦手で、図書館で本を選ぶのも一苦労で...」
「どんな本から始めれば、子どもが楽しく読書できるようになるのかな...」
こんな悩みをお持ちの保護者の方は少なくないのではないでしょうか。
実は、多くの子どもたちが低学年時期に「読書離れ」を経験しています。
低学年時期は、文字が多い本への抵抗感や、読書に対する苦手意識が芽生えやすい時期でもあるようです。
しかし、この時期に適切な本と出会えれば、読書嫌いな子どもでも本を楽しめるようになります。
大切なのは、お子さんの興味や読書レベルに合った本を選ぶこと。
そして、楽しみながら徐々に読書力を伸ばしていく環境づくりです。
この記事では、以下のような方におすすめの情報をご紹介します。
- 低学年のお子さんに合った児童書を探している方
- 読書が苦手なお子さんに本を楽しんでほしい方
- 絵本から児童書への移行でお悩みの方
- 子どもに読書習慣をつけたい方
特に、イラストが豊富で読みやすい児童書を2冊ピックアップし、具体的な特徴や魅力をご紹介していきます。
また、読書嫌いのお子さんが無理なく本を楽しめるようになるためのポイントもお伝えします。
この記事では、読書が苦手な低学年の子どもでも夢中になれる児童書の選び方について、実践的なアドバイスとともに解説していきます。
低学年におすすめの児童書の選び方
ここからは、小学校低学年のお子さんに合った児童書の選び方と、読書習慣を無理なく身につけるためのポイントについて詳しく解説していきます。
絵本から児童書へのスムーズな移行ポイント
幼稚園や保育園時代に親しんだ絵本から児童書への移行期は、子どもたちにとって大きな転換期となります。
文字を覚え、自分で読めるようになることで、新しい読書の世界が広がる一方で、戸惑いを感じる子どもも少なくありません。
児童書は絵本と比べて、本のサイズや厚み、文字の大きさ、イラストの量など、さまざまな点で異なります。
この違いは、子どもたちの読書意欲に大きな影響を与えます。
毎日図書室に通う子がいる一方で、「難しそう」と感じて遠ざかってしまう子もいるのです。
特に注目したいのは、この時期の読書体験が、その後の読書習慣形成に大きく影響するという点です。
最初の一冊との出会いが、その後の読書人生を左右すると言っても過言ではありません。
読書が楽しくなる本の選び方のコツ
子どもに合った本を選ぶ際は、以下の3つの要素に特に注目することをおすすめします。
- 文字の大きさ
 文字が小さすぎると読みづらく、疲れやすくなります。
 低学年の場合は、中サイズ以上の文字で書かれた本を選びましょう。
- イラストの量
 文章だけでは想像力を働かせるのが難しい子どもも、イラストがあることで物語をより深く理解できます。
 特に読書に苦手意識がある子どもには、イラストが豊富な本がおすすめです。
- 文字量のバランス
 一ページあたりの文字数が多すぎると、読む前から気持ちが萎えてしまいます。
 やや少なめ〜中程度の文字量から始めることで、読書への抵抗感を減らすことができます。
さらに重要なのは、「年齢相当」にとらわれすぎないことです。
たとえ学年より易しい本でも、お子さんが興味を持って読める本であれば、それは適切な選択といえます。
まずは「本を読むことが楽しい」という気持ちを育てることを最優先に考えましょう。
この時期の読書指導で大切なのは、子どものペースを尊重することです。
無理に難しい本を読ませようとすると、かえって読書への興味を失わせてしまう可能性があります。
お子さんが「面白そう」と思える本、読んでみたいと感じる本から始めることで、自然と読書の楽しさを発見できるようになっていきます。
読書嫌いの子どもでも夢中になれる児童書の特徴
ここからは、読書が苦手なお子さんでも楽しく本を読めるようになるための具体的なアプローチ方法と、おすすめの児童書の特徴について説明していきます。
読書が苦手な子どもが楽しめる工夫とは
読書嫌いや読書への苦手意識は、しばしば「難しい本への挑戦を急ぎすぎた」ことがきっかけとなっています。
「小学生なのだから児童書を読むべき」「同級生と同じレベルの本を読ませたい」という思いは理解できますが、このような考えが逆効果になることもあります。
読書の習慣づけで最も大切なことは、「楽しさ」を実感できること。
そのためには以下のようなアプローチが効果的です。
- お子さんの興味のある題材から選ぶ
- 好きなキャラクターが登場する本を取り入れる
- シリーズものを活用し、親しみやすさを確保する
- 読書時間を強制せず、短時間から始める
- 途中で読むのをやめても、責めない
特に重要なのは、様々なジャンルの本に触れる機会を提供することです。
児童書には、物語、科学、歴史、スポーツなど、多様なジャンルがあります。
お子さんが興味を持ちそうな分野の本を複数用意しておくことで、自然と本を手に取るきっかけが生まれやすくなります。
イラスト豊富な児童書がおすすめな理由
読書が苦手なお子さんにイラストの多い児童書をおすすめする理由は、以下の3つです。
- 視覚的サポート効果
 イラストは物語の理解を助け、想像力を刺激します。
 文章だけでは把握しにくい場面や登場人物の様子も、イラストがあることでより明確にイメージできます。
- 読書の疲労軽減
 文字ばかりのページと比べて、イラストがあることで視覚的な休憩点が生まれます。
 これにより、長時間の読書でも疲れにくくなります。
- ページめくりの達成感
 イラストがページの一部を占めることで、実際の文章量は少なくなります。
 その結果、ページをめくる頻度が増え、読書の進展を実感しやすくなります。
 これは読書の意欲向上につながる重要な要素です。
また、4コマ漫画形式や、物語の中に謎解きやクイズを織り交ぜるなど、様々な工夫が施された児童書も増えています。
このような「仕掛け」のある本は、読書嫌いのお子さんの興味を引くのに効果的です。
読書習慣の形成には時間がかかりますが、適切な本選びと段階的なアプローチにより、必ず成長は見られます。
焦らず、お子さんのペースを大切にしながら、読書の楽しさを発見できるよう支援していきましょう。
低学年の読書嫌いでも夢中になれるおすすめ児童書2選
ここからは、読書が苦手なお子さんでも楽しく読める、具体的な児童書をご紹介します。
どちらもイラストが豊富で、読みやすい工夫が施された本となっています。
心温まるストーリー『おばけやさん』シリーズ
<おかべりか 作/偕成社 刊>
物語の舞台は、おばけたちが働く便利屋さん「おばけやさん」。
主人公のたもつ少年、ウサギのポンポ、そして頑張り屋のおばけたちが、依頼人の様々な悩みや問題を解決していきます。
本作の特徴
- 4コマ漫画風の見やすいレイアウト
- 豊富なイラストによる場面展開
- 優しいタッチで描かれたキャラクター
- 読みやすい文字サイズと適度な文章量
- 心温まるストーリー展開
第7巻では、引きこもりがちになってしまった少女アケミちゃんとの交流を通じて、相手の気持ちに寄り添うことの大切さを描いています。
おばけたちの優しさと諦めない気持ちが、読む人の心に響く感動的な物語です。
シリーズの魅力
- 多様な登場人物による豊かな人間模様
- 日常生活に潜む小さな問題への丁寧なアプローチ
- コミカルな展開と心温まる結末のバランス
- 低学年から中学年まで幅広い年齢で楽しめる内容
現在、シリーズは7巻まで刊行されており、各巻独立した物語となっているため、どの巻から読み始めても楽しむことができます。
お菓子の人気キャラクター『ほねほねザウルス』シリーズ
<ぐるーぷ・アンモナイツ 作・絵/岩崎書店 刊>
カバヤ食品の人気キャラクター「ほねほねザウルス」を主人公とした冒険ファンタジーシリーズです。
お菓子のおまけとしておなじみのキャラクターが、躍動感あふれる物語の主人公として活躍します。
本作の特徴と楽しみ方
- 迷路やクイズなど、参加型の仕掛けが満載
- キャラクター紹介や設定解説ページの充実
- マンガ調の描写による分かりやすい展開
- 読者が冒険の一員になれる工夫
- カラフルで魅力的なイラストの数々
第12巻では、主人公たちがキビの国を舞台に、ミステリアスな城塞に立てこもる悪の一味と対決。
ドキドキワクワクの展開が子どもたちを夢中にさせます。
シリーズならではの魅力
- 既知のキャラクターによる親しみやすさ
- 読書の合間に楽しめる豊富な企画ページ
- 物語と遊びの要素が絶妙にミックス
- 公式サイトとの連動による発展的な楽しみ方
岩崎書店の公式サイトでは、ぬりえなどの無料コンテンツも提供されており、本を読んだ後も世界観を楽しむことができます。
新刊情報やシリーズ全体の紹介も充実しているため、読書の導入としても活用できます。
まとめ
読書が苦手なお子さんでも、適切な本選びによって読書の楽しさを発見できます。
特に低学年の時期は、無理に難しい本を読ませるのではなく、イラストが豊富で読みやすい児童書から始めることが大切です。
『おばけやさん』や『ほねほねザウルス』のように、お子さんの興味を引く工夫が施された児童書は、読書への第一歩として最適な選択肢となるでしょう。
読書習慣の形成には時間がかかりますが、お子さんのペースを大切にしながら、一緒に「お気に入りの一冊」を見つけていってください。
きっと、本を読むことの楽しさを自然と感じられるようになるはずです。